河川：河内川 場所：道の駅前（神奈川県山北町） 時間：11:30〜14:00
天気：晴れ 水量：減水 水温：24℃ 水質：澄み
人出：少なめ 釣果：5尾（17〜20cm）昨晩のインストラクター合宿も楽しく終了し、旅館で解散となりました。
日曜日です。朝に解散となって、しかも丹沢に泊まって、釣りに行かない我々ではありません。昨日と同じ三人組で、今度は、酒匂川の上流、河内川で釣りをすることになりました。河内川は、優しい川相で、静かに泳がせに徹しないと釣れません。しかも、河原に何やらキャンプ場が出来、道の駅も出来て、川遊び客が多くなって、さらに釣りづらいのです。
しかし、水質は良好。鮎沢川が合流する前の酒匂川は、とてもきれいなのです。さて、川に着いて先行者の釣りを眺めてみますが、なかなか竿が立ちません。でも、水はきれい。アユもいるようです。取り敢えず、ここで竿を出すことに決まりました。
私が釣り支度をしているうちに、鮎狂さんとS先生がオトリを調達してきてくれました。いよいよ釣り開始です。のはずですが、私は最近の例のごとく、ハリがありません。河原から一段高くなった堤防の中段で、そそくさとハリ巻きです。30分で10本。短時間の釣りの予定なので、間に合います。このハリを持って、やっとスタートできます。
やっぱり、追いが悪いようだ。先に入っているS先生も、やっと2尾だとか。
ならば私は、左岸手前の細い流れで、竿抜け狙い。幅3m。オトリをそーっと放して、上流のポイントを攻める。岩の横をすり抜けさせて、なんとか残っているアユを、という考え。これが良かったのか、ポツリポツリと2尾。
これはいける！と思うと掛からなくなるのは、いつものこと。今回もその通り。ぴったりとアタリが止む。普通は、調子に乗ってくると、釣れるんだろうに、何で？ポイントを細かく移動し、探っていくが、どうもいけない。あっという間に1時間が過ぎ、さらに30分が過ぎ、鮎狂さんが帰らなければならない時間。S先生もそろそろ上がりの準備をはじめる。早くしないと、日曜の帰り道は混むのだが、私はもう少し釣ることにした。
それを、対岸、高くなった土手の上から、S先生が観察。
が、私がいつまでたっても釣れないのに業を煮やしたか、「そこそこ、その上の方にいるよ」と、上からアドバイス。水がきれいなので、こんな事もできる。
これが正に天の声。言われた通りの場所にオトリを泳がせていくと、「あっ、今追われた！掛かるぞ」
「そぉ〜れ、掛かった！」グルン！ギューン！おおっ、ほんとに掛かった。今まで追いも感じられなかったのに、不思議。グングン、元気な野鮎は、20cmクラスの良型。結構引きを楽しませてくれた。オトリを交換して、再び天の声。「もうちょっと上。左。その石のこっち側」の声に、一生懸命オトリを操縦して、持っていく。「そら、追われた」「オトリが逃げすぎた」「今の分かっただろう？」確かに、S先生が「追われた」と言った瞬間に、目印が横にそれたり、泳ぐスピードが急に速くなったりしている。これが追われた瞬間なんだ、と再認識。
ビデオの中では、オトリが頻繁に追われているシーンは見ていたが、実感したのははじめて。
「ほれ来た！」ギューン！「大きいぞ」抜けてきたのは、また良型アユ。さらに「上」「左」「その石の裏にいるよ」とアドバイスしてもらって、オトリを持っていく。すっ、すいーっ、ガガン！気持ちいい。
見釣り、とは聞いたことがあるが、「見てもらい釣り」ははじめて。下手に私のようなヘボが見釣りをするよりも、名人に的確にアドバイスをしてもらう、見てもらい釣りをした方が、釣れるのかもしれない。ここまで良いペースだったのだが、このアユが腹掛かり。傷跡が小さかったので、そのまま使ったが、やはり泳ぎが悪い。なんとか上には泳がせられたが、そこから言うことを聞かない。
「もうちょいこっち」「その上」とのアドバイスにも応えられない。
そこから調子が崩れてしまった。オトリを交換しても、どうもしっくり来ない。「こっち上がってきてやってみなよ」とS先生が上からのみ釣りを勧める。
ならばと、S先生の隣に行って、高台からの見釣り。これもなかなか勉強になる。オトリがどこにいて、野鮎がどこにいて、どんなふうに追うのか。
野鮎のそばにオトリが寄ると、追いを見せる。オトリはそれを上流に泳いでかわす。目印がすーっと動く。なるほど。
なるほど。と感心したまでは良かったが、肝心のアタリがない。掛からない。
そのうちオトリが弱ってくる。一度選手交代をしたが、引き船の中のオトリにも元気がない。そろそろ帰らないと、2,30Kmに数時間も掛けることになってしまうので、ここで竿をたたんだ。
今日は、良い勉強になりました。オトリは追われるという実感を得ることができました。
ちょっとレベルアップ？と思いましたが、自分で見釣りをしてみても釣れませんでした。道のりは遠いのです。
今回のことからも、やはり「一場所、二オトリ、三腕」というのが分かります。同じ「腕」なのに、場所を的確に教えてもらえれば掛かります。でも、オトリが弱くなると、掛からないのです。
まあ、場所を見る目も、オトリを弱らせないのも、釣り人の能力なんですけれど・・・