天気：雨 水量：減水 水温：測定せず 水質：やや濁り
人出：なし 釣果：-
今日は、朝から雨っぷり。まとまった雨になると言う昨日の天気予報。
網上げのために5時に目覚めると、結構な雨音でした。網は取ってこないといけないので、出掛けますが、釣りができるかどうかは、微妙なところです。
川に着いて、周りを見回してみても、今日はいつもの漁師さんがいないようです。雨なので、早く上げてしまったのでしょうか。
待っていても仕方がないので、ジャブジャブと川に入っていきます。浅いところから回収。
自分も入れた網なので、ワクワクドキドキでしたが、雨のせいか、アユが掛かっていません。2網に1尾くらいの割合。アユはどこへ行ったやら。
そこへ、漁師のおじさんが舟でやってきました。深いところはまだ上げてなかったので、泳がなくちゃいけないかな、と思っていましたが、救世主登場！
舟でスルスルと網を引っ張り上げ、「今日は入っとらんね」
アユの収穫は、3尾くらいだったのです。
がっかりしながら、集積場に向かいます。
すでに3日目なので、網の扱いにもちょっと慣れてきました。ジャブジャブと洗って、ゴミ落とし。
1尾だけ、40cmを超す大きいウグイが掛かっていました。それを見たおじさんが、「刺身にすっと美味かどー」なんと！この時期のウグイを食べるとは。しかも、刺身で。
「臭くないんですか？」と聞くと、「臭くなかぁー！」それでもまだ、半信半疑です。
そんなやり取りをしていると、地元の漁師さんたちが、それぞれの収穫を持って集まって来ました。
でも、やっぱり、ぱっとしません。漁に出ていない方も多いようです。
そんな中、いつも夫婦でやっているという漁師さんの、奥さんの方がやって来て、10リッターくらいのクーラーを空けて、ガラガラっとやります。
いるわいるわ。クーラーがほぼ満タンです。網の場所は、漁師さんによって決まっているそうですが、今日は、このご夫婦の場所が当たりだったようです。
へー、すごーい。とひとしきり感心してから、我々の網の場所に戻ると、いつの間にかアユが増えています。
漁師さんたちが、買い取ってもらえないような小さいアユ（といっても20cmくらいある）を、分けていってくれたのです。感謝、感謝！
「背ごしと刺身とどっちが良か？」と、こちらもさばいてくれるそうです。「今日は雨だから、様子見ながら酒でも飲んどるのが良かよ」
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宿に戻って、朝飯。そこへ、宿のおじさんがウグイの刺身を持ってきてくれました。「イダ」というのが、こっちでのウグイの別称です。そのイダの刺身を、口に持って行く、前に、はなに持って行ってみます。あの、川魚独特の生臭い、嫌な臭いはしません。
酢味噌を付けて、口に入れてみると、淡白な白身魚の味。どことなく、スズキの刺身にも似た感じです。醤油でも、全く平気です。面白いものを味わいました。
でも、きれいな川辺川だから、イダの刺身も食べられるんですよね。私のホームの中津川のウグイでは、とても食べる気にはなりません。ダムができると、こんな楽しみも、うんと減るんでしょう。
そして、「かあちゃん、これ背ごしにして」早速、おじさんがアユの背ごしの準備を始めてくれます。
「酢味噌でも、醤油でも、好きな方で食べてください」と、氷で締めた背ごしのアユを持ってきてくれました。口の中にふわっと広がる爽やかな香りは、雨の日のもやもやとした空気を取り払ってくれるようです。
でも、外はまだ雨。午後まで降り続くとの予報。「これがなくちゃね」と、おじさんがコップを持ってきます。今日の釣りは諦めて、酒を飲めということです。我々三人も、すでにそのつもりでしたから、ビール・日本酒・焼酎が、どっかとテーブルに乗ったのです。
朝酒なんて、贅沢！
「歯が丈夫な人は、頭を食べてみて」と、おじさん。生で大丈夫なの？と思いながら、がぶりとやってみます。これがまた珍味。というか、珍香。（カタカナにしないように！）
身よりも、さらに強い香りです。しかも、にゃんにゃん噛んでも、一向に口からなくなりません。私は大丈夫でしたが、苦手な人は、全く食べられないでしょう。
アユを肴に、しばらく酒を飲んで、お開き。部屋に帰って、めいめいゆっくりします。仕掛けを作ったり、ごろ寝したり。mura1130さんは、なんと、コロガシ仕掛けを作っていました。友では掛からないので、最後の手段で、ということのようです。果たして、これが登場する機会はあるのか？
さて、昼過ぎになって、雨が上がり、釣りに行く気はないものの、川が気になりはじめました。
「ちょっと川辺でも見てきますか」となって、三人で出掛けました。宿のおじさんによると、まだまだ上流のアユがみんな落ちてしまうのには早いということで、五木村の街中でも釣りになるそうです。それでは、「ずーっと上まで行ってみっですか」
一昨年に五木村に行ったときには、手前で旧道に折れた国道ですが、すでに、かなり奥まで工事が進んでいます。行き止まりまで行って、左に曲がり、村の中心部に向かいます。
細い道を走って、とりあえず、今晩の酒のつまみにと、山うにとうふを買います。豆腐のみそ漬けのようなもので、食べた感触がウニのよう。それで、「山うにとうふ」五木村の名産です。お店の方に、アユが釣れることを確認して、郵便局の上、発電水の放水口の下の橋までやってきました。
いくら川辺川でも、下流の方は、ささ濁りに近くなっています。でも、ここまで上流に来ると、ちょっと濁りがあるかな、というくらいです。橋の上から見ると、川の底まで見渡せます。
そして、きらっ！きらっ！アユがアカをはんでいるのが見えます。それも、沢山。おお、これは、釣れるぞ。明日の釣り場は、この時点で決定しました。
三人で橋の上をあっち行ったりこっち来たりしていると、地元の女子中学生が二人、下校の途中で橋を渡ってきました。もうそんな時間か、となんとなく思っていると、「こんにちはー！」
「あ、こんにちは」とあわてて返しましたが、村の外から来た人に対して、しっかりと挨拶をしてくれました。ルーズソックスでも、ガン黒でもなく、純朴で可愛らしい中学生です。村の雰囲気、気風が伝わってきて、とても気持ち良くなりました。
帰りがけに、Tさんが「何年か前に、この辺で釣りして、いい思いしたことあるんだよなー」Tさんと仲間だけ、他に誰もいない川で、巨岩地帯の中、入れ掛かりを体験したそうなのです。「たしか、こんな感じの場所だったなー」何ヶ所か、それらしいところを通りますが、はっきりと決め手がないまま、相良村に入ってきました。また、明日、探してみることにしましょう。
それから、数ヶ所見て回り、宿へ戻ります。早風呂をもらって、一息ついてから、本日二度目のお酒。贅沢な一日でした。
あ、そうそう、今日は、流れるゴミが多いので、網入れはなし。明日はゆっくり寝られます。